大学のアンケート集計と考察に一言言いたい!
見ていたら気づいてしまった話です。
室蘭工業大学では定期的に学生にアンケートを実施し,その結果を集計し公表しています。
今回はその中でも,「学生生活実態調査報告書」について研究室のメンバーで見ていた時に気になったことについて触れていきます。
学生生活実態調査,調査報告書とは
学生生活実態調査は以下の目的により実施されているアンケートです。
本調査は,本学学生生活の実態を把握し,今後の学生サービスの充実・
向上のための基礎資料として活用することを目的としています。
今回は9回目となります。概ね10分程度かかるかと思いますが,ぜひ,
趣旨を理解の上,全ての質問について回答をお願いいたします。
本調査の内容は,上記以外の目的で使用することはありません。
なお,調査結果は集計して本学公式ウェブサイト等で公表いたします。室蘭工業大学 学生サポート委員会 (2019年)
学生生活実態調査報告書はこのアンケートの結果を集計し,集計結果からわかることを一言添えて,大学のウェブサイトで公表されている報告書のことです。
何が問題なのか
平成30年度版 p.29 (PDF p.22) では,「問37. 現在,次のような不安や悩みがありますか(複数選択可)」について以下のような表,グラフと一言がまとめられています。
なお,このアンケートの回答者数とその構成は以下の通りです。
以上の結果から,全体の回答者数 2,492名に対し,「A 不安や悩みはない」と回答した学生は 646名です。
つまり,不安や悩みはない学生は 25.9%であり,何らかの悩みを持つ学生は 74.1%と考えられます。
しかし,大学の公式見解では何らかの悩みを持つ学生は 84%だそうです。
これは問37に対する延べ回答数 4,081から求めたと考えられます。
私にとっては違和感ある集計と考察ですが,世の中的にはどうなんでしょうか?